金物工法とは

日本人に馴染みのある「木の家」。従来の木造軸組み工法は、柱などをくりぬき、そこに先端を細くした梁を組み合わせるなどするため、木材の欠損部分が大きくなり、地震の揺れなどが心配でした。こうした弱点を改良する金物工法は、接合金物「テックワン」を使用して、木材の削り取り部分を最小限に抑えながらしっかりと軸組みを固定します。きわめて耐震性に優れているため、“地震列島”と呼ばれている日本には適した建築法として広く普及しています。

金物工法の利点

  • 木材の欠損部分が少なく、耐力が大幅にアップ
  • 寸法精度の向上
  • 木材を落とし込んでピンを打つだけの簡単施工により、現場の作業性が向上
  • 金物が木材の中に収まるため、断熱材・パネルなどがすっきりと収まる
  • プレカットとの併用で構造材の完全部材化が可能となり、施工の合理化に貢献

特徴

1.高品質仕上げ

耐食性に優れた、表面処理加工

テックワンは、塩水噴霧試験2,000時間でも赤錆が発生しない新溶融めっき仕様。高耐久住宅にも対応しています。

新溶融めっき鋼板とは

亜鉛・アルミニウム・マグネシウム合金からなる非常に微細な凝固組織を有する耐食性溶融めっき鋼板。時間の経過とともに、めっき表面に緻密で付着性の強い二重保護膜を形成。めっき層の腐食を抑制し、厳しい腐食環境下においても優れた耐食性を発揮します。

ストロンジンクJコート処理の特徴

  1. 亜鉛・鉄合金めっき被膜の分極電位は亜鉛より鉄に近いため、少しずつ被膜が溶出。長期にわたって赤錆を防ぎます。
  2. めっき被膜からクロメート被膜内に鉄が流入。亜鉛めっきのクロメート被膜に比べ、防錆力が3~5倍アップします。
  3. クロメート被膜には、腐食の拡大を抑制して外観の悪化を防ぐ優れた自己修復作用があります。そのため、傷がついてもすぐには錆が発生しません。

2.強度試験

強度確認試験が証明する、確かな性能

「テックワン」の耐久性は、1995年の阪神淡路大震災を忠実に再現した三次元実大振動試験によって検証されています(2004年12月7日 於:独立行政法人 土木研究所)。
また、性能評価機関に準じた試験内容【「在来軸組工法住宅の許容応力度設計」(公財)日本住宅・木材技術センター企画編集】で各接合部の耐力を検証。その頑強さは公的な試験機関からも公正な評価をいただきました。

柱仕口引張試験

梁仕口せん断試験

3.柱・梁の断面欠損を抑える

木材の欠損を減らし、強度を高める

木材の欠損を減らし、強度を高める木造建築を頑強に組み上げる上で最も重要なポイントは、金物を施工する際に柱や梁の断面欠損を極力減らすことです。しかし在来軸組工法では、柱と梁の仕口加工として、柱に2方向以上の彫り込み(断面欠損)が行われていました。

その結果、各部の強度が弱まり、木造建築の揺れへの脆さが露呈したのです。テックワンを使用した場合、取り付け用ボルト穴(12mm)の加工だけで済むため、断面欠損を最小限に抑えることが可能です。

4.自由な設計

間取りや木材の仕上げにも、柔軟に対応

テックワンは木造在来軸組工法をベースにした接合金物。従来同様、柔軟な間取りやプランニングの他、構造材の現し仕上げなど、木の質感を自由に表現することができます。

さらに、金物が柱や梁の内部に収まり表面に出ないため仕上がりが大変きれいです。

ホールダウンパイプと断熱材

外付けホールダウン金物と断熱材
(例:S-HD15)

5.木材加工

プレカット加工により、施工時間を短縮

仕口加工は、金物が収まるだけの単純な形状なので誰でも簡単に加工可能です。また、タツミの接合金物は、一般に使用されているプレカット加工機に広く採用されており、これまで不可能とされていた在来軸組工法の完全部材化にも対応しています。

6. ローコスト

施工方法(梁受金物共通)

梁のピン穴に先行ピン(ドリフトピン)を打ち込みます。※梁の落下防止

梁を柱・梁に取り付けた梁受金物に取り付けます。

梁のピン穴に固定ピンを打ち込み完了です。

簡単・安全・スピード施工でコストを抑制

タツミの持つ金属加工技術と生産実績が、安全でより高いコストパフォーマンスを実現しました。施工が簡単で熟練技術は一切不要です。作業効率がアップするので工期が無理なく短縮でき、建築費はもとより人件費のコストダウンが図れます。

7. 市場オープン性

全国ネット対応・オープン販売システム

お客様のご要望に迅速に応えられるよう、全国ネットでの販売体制を整備。いつでもどこでもご利用いただけるオープン販売システムを採用しています。

タツミサポートセンター

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